”人間とは”、”人権とは”など、そういうテーマの勉強です。
先生は毎週、深~く考えさせられるテーマを提示してくる。
色々なことに気づかせてくれるこの授業と、担当の先生が好き。
今日は映画を観て、その後討論。
観た映画は「The Woodsman」。「きこり」という意味。
「赤ずきんちゃん」の中で、狼に食べたられた赤ずきんちゃんを救ったきこりにちなんでいる。
ストーリーは、12歳くらいの複数の少女相手の性犯罪の犯人ウォルター(ケビン・ベーコン)が12年間服役したあと、ミーガン法(性犯罪を犯した加害者が刑期を終えた後もその情報を登録し、一般に公開する制度)のもと、社会に戻っていく過程を描いている。彼を取り巻く環境には、彼の犯罪歴を知りながらも彼の中にある善の部分に目をとめて、ひたすら助けたいと願う同僚の女性、彼の犯罪歴を調べて嫌悪をあらわにする同僚、保護観察中の彼のもとを訪れる、前述の2つの感情の間に位置している警官、同じ街に住む、少年に性的に迫る過去のウォルターのような男性などが出てくる。
保護観察中の彼が、12歳くらいの少女に近づく、という緊張のシーンもある。でも、その少女とのやりとりにちょっとホロリ。
児童への性犯罪を犯した者は更正できるのか、どの時点で更正したといえるのか、社会はそのような人物が出所した時にどのように受け止めればいいのか・・・などを深く考えさせられる作品。
劇中の、”今のこの世界には、きこりはどこにもいない”という言葉が印象に残る。
確かに、今の世の中は本当に狂ってる!子供が100%安心できる場所なんてどこにもない。もしきこりがいたとしても、狼が多すぎる。
この映画を観た後に、・許すとはどういうことか ・ウォルターのような罪を犯して服役した後に更正したいと思っている人に自分だったら許せるだろうか ・どの時点で”正常になった”と判断してもらえるのか ・”正常”とはどういうことか ・どのように”正常”になれるのか などをグループで話し合う。どの質問も、本当に難しくて、結局今日1日考えてたけどまだわからない。
私は・・・子供という弱くて無垢な対象を性的にとか、暴力で傷つけたような人間は一生刑務所にいればいいのに、と思ってしまう。それは、本気で更正したい人に対して心が狭い見方なのだろうか・・・。日本では、ミーガン法は ”既に刑期を終えた人物のプライバシーを侵害し、更生の妨げになることが指摘されており、反対の意見も多い” そうだ・・・。でも、小児性愛系の犯罪者の多くは再犯をするというし、犯罪者の人権よりも再犯の可能性をすこしでも減らしたほうがよっぽどいいと思うのだが・・・。
自分家の近所に小児性愛者が住んでいたら・・・落ち着いて子育てもできないよね。
とにかく・・・静かなペースで淡々と進んでいく、重い映画。でも、私は観ることができてよかったと思ってる。
調べてみたら、どうも日本では未公開なようです・・・。日本語字幕で見れる日はないのか・・・。DVDだけならあるのかな?色んな映画が公開されるのに、どうして、どうして、こういう秀作を公開しないのかと疑問に思う。お金にならなそうだから?ムーーー。
こういう作品は、たくさんの人が観て、考えたほうがいいと思うのに。
あ”----本当に子供に性的・身体的・精神的虐待をする人は許せない!!
毎週火曜日は深いテーマで頭を使う日だ・・・。
そうそう、しかも、いつも感想文もかかないといけないのである。
深いテーマ+4コマぶっつづけ先生のスウェーデン語+スウェ人と4人グループの中で発言しなくてはいけないプレッシャー+スウェ語で作文・・・
と、頭がヘトヘトになる火曜日であった。
興味深い授業なので、また報告します。
2 kommentarer:
大変な授業ですね。
でも、そういった問題について考える事って、今の日本にとっても、必要だと思いました。
最近は、本当に子供達が犠牲になる事件が多いです。とても悲しいことです。
塾に行くだけでも、送り迎えが必要で、遊ぶ時も誰か大人が側にいないと危険らしいです。
子供達が安心して遊べる世の中になってほしいと思います。
しょこらちゃん>
そうそう、ほんとこういう映画はどんどん、色んな人が観たほうがいいと思ったよ・・・。
ホラーとかアクションとかもいいけど、こういういい話を和訳して日本で公開しないとはどういうこと?!と思ってしまった。
日本に来てない、いい映画がたくさんあるんだな~ということに最近気づき始めてます・・・。
子供を巻き込む犯罪ってほんと許せないですよね・・・。
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